2014年 03月 02日
去る2/16(日)に行いました、石田仁講演会「カジダン/イクメンは期待されている」は19名の参加がありました。 参加してくださった皆様ありがとうございました。 【内容報告】 今回の講演では、カジメン/イクメンを糸口に女性やLGBTを含む誰もが個人として尊重され自律した市民生活を送ることができる社会を考えることを目的とした。 日本では男性が働き女性が家事・育児・介護を担う、という性別役割分業が行われてきた。それは、人々の意識のみならず社会構造や会社構造が後押しし、対価もあった。しかしながら、グローバル時代の到来などの要因により旧来の日本型社会は崩壊した。雇用をはじめとした社会が流動的になったことで性別役割分業も成立しなくなってきている。 権利‐義務関係がヘビーな婚姻制度(婚姻届=幾重もの契約書を交わす契約)の限界を指摘し、フランスのPaCs(Pacte Civil de Solidarité=民事連帯契約法)「共同生活を営む内縁のカップル(同性・異性を問わず)を対象に、法的婚姻関係になるカップルと同等の権利を認め、公証する制度」を紹介し、両者の同意内容を契約として役所に届け出るという形でカップルの権利を保障する制度の可能性を示唆した。 石田は「超‐流動社会」が訪れることを予想し、次のようにまとめた。 家事育児参加に多様なロールモデルがあれば、自分のみならず次世代や少数派も生きやすくなる。さらに男性の育児参加は男性自身の精神的安寧や子どもとの関係構築に繋がる。そして社会構造の根本的な変化により、カジメン/イクメンの増加は社会から期待されている。 後半では、個人・職場・社会の観点から、まずは男性や子どもの家事参加に関し具体的に何ができるのかをグループワークで話し合った。 キッチンのラベリングや調理中の片づけを任せる、洗濯を複数のモジュールに区切って分担するというような意見を共有した。 男性の家事・育児への参加は多様な人のあり方を認めることであり、女性のみならずLGBTがありのままでいられる・生きていくことの尊重につながる。 【参加者感想】 ・旧来型社会~現状~今後の見方に関心を持った。今までの固定的な考えを柔軟にすべく世の中が変わればよい。そうしないといけないと感じた。 ・データがあったのでより解りやすく実感しやすかったです。フランスのPaCsという制度がとてもいいなと思いました。男性が家事や育児に参加する状態を作るということは、家庭内だけではなく社会の偏見などをも変化させていく、とても大切なことだと感じました。 ・内容はとても勉強になりましたが、グラフが少し分かり辛かったです。グループワークは良かったです!参考になる考えが沢山ありました。 ・非常に興味深かったです。日頃からモヤモヤ考えていたことを系統だてて説明してもらえて視野がスッキリ!フランスのパクスのシステムを知り、共感しました。 ・講義内容も分かりやすく面白かった。カジダン、イクメンに期待する声も予想以上に大きいものだと分かった。カジダン、イクメンという言葉も、当たり前になりすぎて死語になる日も近いと思います。 ・先生の話は分かりやすく丁寧でとても良かったです。カジダンやイクメンでもない、独り身のゲイとしては、この場に居ていいのかとも思っていたのですが。誰もがケアされない覚悟をとのことで、国は2025年に向けて地域包括ケアを推進しています。それに呑み込まれるだけでなく、それまでの家族関係、地域との関係が問われているのだと思います。あと、「寛容」って大事なこと、考えの違う他人を尊重することだとあらためて思いました。 ・経済社会の流れと生き方の多様化が繋がっているという話がおもしろかった。 ・身近な話題から法制度の話まで密度の濃いワークショップだったと思う。また、多様な人と会話できたのも良かった。PaCsの話をもっと細かく聞いてみたい。 ・私も家事について考えました。 ・初めて知る事ばかりだったので新鮮でした。 ・時間があっという間に過ぎ、楽しく拝聴させていただきました。石田先生のお話わかりやすくて良かったです。初めての参加でしたが、また来させてください。 ・日本の働き方などを例にしながらカジダン、イクメンのことを考えるのは、とてもおもしろかった。家庭参加によって男性も精神的健康を得られるという事実に驚いた。ワークショップは緊張したが、様々な意見が聞けて興味深かった。 ・受け身だけでなく、自分達の意見を出すのが大変だった。男女、女男、男男はいいのだけど、女女の場合、カジダン、イクメンに当てはまらない気が強くした。
by proud-blog
| 2014-03-02 22:10
| report
|
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